リラリオ

野蛮人として歴史に名を残しても構わないのリラリオのレビュー・感想・評価

3.9
ルーマニアの鬼才ラドゥ・ジューデ監督による日本未公開の問題作。
第二次世界大戦中の1941年、ルーマニア軍最高指導者アントネスクは「野蛮人として歴史に名を残しても構わない」と宣言。ウクライナ南部にあるオデッサでルーマニア軍によるユダヤ人大虐殺、“オデッサの虐殺”が発生した。
演出家マリアナは、この負の歴史を再現し、ナチスの次に多くのユダヤ人を殺害したルーマニア人の意識と責任を再検証する大規模なショーを企画する。

「市民の血税使ってコレやるの?他のテーマにしたら?」税金を使ったプロジェクトでこの内容ちょっとまずいんでぇね?の役所→「これは政治的でかつ教育的なイベントっス!」わたしゃ何と言われてもやりまっせ!のマリアナ→控えめな演出に切り替える約束で合意→リハーサル始まる→が、なんか上手くいかねぇ…→演出にケチつける役者→ロマを差別するエキストラ→重要なセリフ脚本に入れ忘れる→虐殺シーンがメインのショー、「東部戦線でユダヤ人殺したのはドイツ人のみだ。ルーマニア人は何もしてね!虐殺のシーンカットしろ!」役所から待ったがかかる→嫌だね!主観は変えねぇ!→中止にすんぞ!→こっちだってマスコミや人権団体に訴えてやる!→じゃあ、イベントは中止!!最悪の状況に…。

リハは連行までにして、本番でぶちかませばいいんでね?仲間からアドバイス→それ…いいね!→交戦場面をメインにします!連行するところまでしか見せません!→虐殺なし?→はい!→リハーサルは再開。
いよいよ本番。副市長の挨拶「ルーマニア人は侵略戦争の経験がありません!今夜は軍人たちの苦しみを思い出しましょう!」果たしてショーは成功するのだろうか…。

ちょっと~スピルバーグは恐竜映画でも撮ってろ!って…笑ってしまったわ。
マリアナ、観客の反応見てビビってましたが…人ってそんなもんよ。
「大きな議論を呼ぶテーマにしたい!思い込みだと気付く機会を国民に与えたい!」とドヤってましたが…思い込み正せなかったな(笑)
良き映画でしたが…セリフが多すぎてちと疲れました。
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