ひかるん

るろうに剣心 最終章 The Beginningのひかるんのレビュー・感想・評価

4.4
るろうに剣心はアクション映画だと思っていましたが、切ない恋愛モノでした。

感情面を重視したつくりになっている作品ですが、しっかりとアクションにも力が入れられています。派手さはあまりないものの、スピード感のある戦いは健在。
また、殺伐とした時代を描く作品であるからか、良い意味でこれまでのシリーズよりも時代劇感が強いです。夜の場面が多かったからか、暗いイメージ。好きです、こういう雰囲気。
ひたすら暗くて、不穏な感じ。

正直なところ、アクション映画好きの自分としては、前作(the final)の方が好きではあります。
アクションを期待して見たため、アクション少なめなストーリーに少しだけ、うーん、となってしまったのは事実です。
また1作目などからの使い回しシーンがわりと多かったため、見た直後は、なんというか、消化不良感が否めなかったです。
アクションだけに注目すると、クライマックスに盛り上がりが欠けている感じもあります。強敵と呼べる強敵はあまり出てきませんし。
ただし、それはアクションに注目したら、の話。そして今回はbeginning。最終章とは言え、始まりの物語です。ここから1作目へと繋がると考えれば、あの終わり方にも納得できるはず。改めて思い返してみると、良い終わり方でした。


いろいろ書きましたが、総じて良い映画でした。今年の映画の中でも特にお気に入りの映画の1作であることは間違いないです。the final、the beginning共に円盤の購入は決定済み。
落ち着いて考えてみると、アクションに振り切っていた前作とドラマに力が注がれている今作とで、最終章として良いバランスが取れていると思います。見た人それぞれによって、どちらが好みかは別れるかと思いますが、別れるということはどちらも良い映画だったということ。前編後編ではないのに、2作合わせて最終章である意味が、見終えて1日経った今なら理解できる気がします。




ところで、自分は普通に公開順(the final→the beginningという順番)に見た人間なんですが、2作見てみて何となく、逆の順番で見た方が良かったかなぁ??とも感じました。本当に、あくまでも、何となくですけどね。
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