柊

るろうに剣心 最終章 The Beginningの柊のレビュー・感想・評価

3.7
振り出しに戻り、そしてまた初めから見直したくなるエンドレスのループになっていくのか?
まぁ私はならないけど。

finalが動の極限に挑戦したなら、こちらbeginningは静とも言える展開。finalはドッカンドッカン音も派手だったけど、こちらは雪の中での消音効果も手伝ってダイナマイト爆発しても何かに吸収されていくような雰囲気。
雪のシーンを強調するあまり、全体的に通して暗い。剣心やこれまでの登場人物は判別できたが、それ以外はほんと誰だか分からん。
それでも特にストーリーには影響はないからいいのかもしれないけど、目をこらしても顔がよく見えない。え?私はこんなに目が悪いのか?と錯覚してしまったよ。

そして始まりの頃の剣心の動きに目がついていけない。早い!
容赦なく人を斬るので、刀大丈夫?って心配すらしてしまうくらい斬りまくる。まぁ細かいことはいっか。
これで最後かと思うと、剣心と巴のエピソードもなかなか切なくて儚くて良かったけど、新しい世になってからの10年後の剣心はどうやってこの闇を逆に抜け出せたのか?漫画には描かれてあるのだろうか?

それにしても佐藤健のバランスの良い顔、横顔の綺麗さと言ったら…有村架純ちょっと気の毒なアングルもあったかな。

時代考証は多少していて、時代を意識しているのではあろうが、それなら逆にいろいろ腑に落ちない部分もある。1番のガッカリどころは、新撰組の浅葱色の羽織。何であんなに長くてポリエステルみたいな生地?絡まって絡まって戦いにくいし、動きにも影響が出るだろうに。高杉も同じ長さの羽織だったけど余計な演出だな。それにいくら動乱の時代ではあっても、仮にも武士はもう少し頭髪整えているでしょ。沖田総司の横のアホ毛何故?みんな小汚いロン毛何故? 新撰組は規律厳しいんだよ。
新撰組って、あの当時はみんな若いはずなのに、近藤さんもいくつ?土方なんてどこにいるかもわからなかった。まぁここは斎藤一が分かればいいのかもしれないけど、斎藤一老けすぎ。江口洋介も今回はもう少し若目にして欲しい。

でもって、寺に籠る一派は誰でしょう?ここはやはり漫画原作知らないと???
幕府方とは言っていたが、ん〜誰?単なる武士ではないし、火薬扱うし、柳生?風魔?幕末まで忍びっていたっけ?そこは創作なのか?

それから池田屋事件の後の剣心と沖田総司の出会う場所が変。三条木屋町あたりなのにまるで糺の森かと言う風情。まだ鴨川河原なら妥協できる。鳥羽伏見にしてもあんな山の中?とかとかね。

不満はあったけど、最後と思うと佐藤健の横顔に免じて目を瞑ります。

雪代巴堀北真希で見たかったな。
柊