Joey

17歳の瞳に映る世界のJoeyのレビュー・感想・評価

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)
3.5
男でいる事が嫌になる。この映画に出てくる男達は、皆、浅ましい。どんな境遇に置かれようとも、こんな下品な男になりたくはない。でも、そんな瞬間が自分にもあったんじゃないかと不安になったりもする。
自らの正義を守るためには法をも犯し、そのために牢獄に繋がられるのなら躊躇なく自決すると三島由紀夫は言った。三島なら、こんな下品な男達を許しはしないだろう。制裁を加えるのは無理だとしても、せめて誰にも恥じない自分でいたいと願うばかり。

オータムとスカイラーの瞳にニューヨークという街はどのように映ったのだろう。あの地下鉄は、あのゲームセンターは、あのバスステーションは、あのカラオケボックスは、あのボーリング場は、どんな風に映ったのだろうか。あの青年は、彼女達をどこに誘いたかったのだろうか。彼女達の瞳に何を写したかったのだろう。使っていない地下鉄の駅でギグって、どんなだろう。あれは嘘なのかな。どこまで信じてよいのやら、まだ希望は持っているんだけど、それは甘いのかな。でも、いつか、夢のような光景が彼女達の瞳に映るだろう。それを想像したい。
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