福福吉吉

17歳の瞳に映る世界の福福吉吉のレビュー・感想・評価

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)
2.5
17歳のオータムは自分が妊娠したことと知る。父と不和の関係にあるオータムはペンシルベニア州では両親の同意なく中絶手術ができないことを知り、手術を受けられるにニューヨークにいとこと共に向かう。

17歳のオータム(シドニー・フラニガン)が意図せず妊娠してしまったことから始まる物語ですが、性交の相手が明示されず、オータムが中絶手術を行うまでを淡々と描いており、ストーリーの緩急がほとんど無く、観ていて少し冗長に感じました。

オータムは感情をあまり表に出さず、不機嫌に見えることが多い少女なので、彼女の気持ちが掴みにくくて、私はひたすら傍観者に尽きる部分が大きかったです。しかし、医療機関での医師からの質問に対し、感情を表す部分があり、その部分では彼女の辛さが分かって良かったと思います。彼女は妊娠により体調が悪さが目立っていたので、それによって不機嫌なように見えたのかもしれません。

そして、オータムの付き添いでいとこのスカイラー(タリア・ライダー)が行動するのですが、スカイラーがとても献身的でどうしてそこまでできるのか疑問に思えました。

本作では男性としてオータムの父とバスで知り合った人の2人が描かれていますが、父は異常なくらいオータムを嫌悪しており、観ていて不愉快で仕方が無かったです。そしてバスで知り合った男は如何にも女性に対して欲望丸出しで気持ち悪かった。本作において男性が非常に醜く描かれていて印象的でした。「男性=性欲の権化」ということかなと思いました。

シリアスなストーリーであるが、あまりにも淡々とし過ぎて心に伝わってくるものが私にはありませんでした。私が男性だからかもしれません。
私としては可もなく不可もない作品でした。

鑑賞日:2023年5月2日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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