れぃが

ザ・ケーブのれぃがのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・ケーブ(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

ナショジオで鑑賞


内戦で包囲されてしまった東グータでシリア初の女性病院長のアマニ医師とその病院に密着したドキュメンタリー。過酷な状況なだけではなく、男性の医師を出せと言われたり、子供の患者の母親に仕事があれば病院で働く気はあるか聞いたら「働きたいけれど、自分のコミュニティの男性は女性が働く事をよく思わないと思う」と返されたりしていて戦わなければならない対象が多すぎて辛かった。ずっと涙が滲んでいた気がする。
救いたいのに救えない命に泣いてしまうスタッフの様子は本当に辛かった。包囲されているせいで薬も入ってこないし、食べ物も限られている。出来る事だって限度があるのは当然なのに。
最後は化学兵器を使われて多くの人々が東グータを離れざるを得なくなった。アマニ医師や病院のスタッフも同様で病院は閉鎖。

空爆を逃れる為に病院の下に急ごしらえで作った地下通路、cave=洞窟がタイトルになっています。撮影クルーからも数名が亡くなったとの事で現地の壮絶さが余計感じられました。

湿度が高くて過ごしにくいけど、上の階に居るよりは安全(マシ)って言ってるけどやっぱり戦闘機の音が近くに来るだけで警戒するし、何年経とうが慣れる事はないんだなって言う恐怖。日本に住んでいると経験する事がない恐怖。今後も経験したくない恐怖…。
辛かったけど見れてよかった。
れぃが

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