順慶

小説の神様 君としか描けない物語の順慶のレビュー・感想・評価

3.0
遅読のくせに小説が好きなので、小説を題材にした映画は嫌いになれない。一本の映画を見るスピードは、みんな平等だ。小説はじっくり読むと時間がかかるけど、映画はじっくり見てもスピードは変わらないという意味で平等だ。

この映画は、ふたりの高校生がプロの作家で、同じクラスで文芸部という設定。そしてふたりは、編集者の言われる通り共作を始める。それが自分のできないことを補うことを知らされることになるのだけど、その感動があんまりなかった。

映画が始まってずっとモノクロの映像だったので、あれ? テレビの設定がおかしくなってるのかな? と思って、しばらく再生してからリモコンの停止を押した。途中でカラーになるのだけど、それまでが長くて、これ、モノクロにする必要あったの? と思った。
色のない世界から、色づく世界への展開はいいけど、その差の共感がなかった。

小説はひとの心を動かす。これは自明の理だ。
いまから思うと幼いきっかけだったけど、大学では国文学科を専攻した。そこでは、心を動かされてヤツを何人も見てきた。
映画も同じ。心を動かされることを期待して見る。残念ながらこの作品はそうでもなかった。

ともかく、橋本環奈が神様的にかわいい。雨でびしょ濡れの橋本環奈とか、それから執筆中にパソコンをのぞく橋本環奈との距離。いいシーンだったけど、はっきりの恋を描いていかない。
で、タイトルの小説の神様は、どこに現れたのだろう。

音楽の使い方が気になるほど、盛り上げようとしてくれるけど、ストーリーとのリンクはあまり感じられず。

あと、日本の青春映画のクライマックスは主人公はよく走る。これも嫌いではない。