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劇場版 Gのレコンギスタ II ベルリ撃進のmaverickのレビュー・感想・評価

4.2
劇場版第2作。2020年2月21日に全国29館で2週間限定公開。テレビ本編第6話から第11話までの再編集と新規カットで構成される。


戦闘シーン多めで盛り上がる。やはりロボットアニメは戦闘シーンがあってこそ。富野監督のセンスが冴えわたるスピーディーなバトルに大興奮だった。TV版を未見の自分は前作の劇場版第1作が初見だったわけだが、すっかりこの作品の魅力に取りつかれてしまった。富野監督は80になってもなお、こんなに新鮮で面白い作品が作れるんだな。

モビルスーツが多彩で見応えある。敵も味方も新型が多数登場し、そのどれもが魅力的だ。ガンダムことG-セルフも、装備によって見た目と性能が大きく変化。最近の『仮面ライダー』のように、様々なフォームを楽しむことが出来る。ガンダムシリーズではお馴染みの、モビルアーマーと呼ばれる大型兵器の登場も興奮した。メカのデザインもガンダムシリーズを踏襲してるものと、全く新しいものとで混成されており、どちらもかっこいい。新しい方に関しては、より未来っぽいデザインで新鮮だった。

登場人物も多彩。新キャラも登場し、人物相関図はさらに豊かになって盛り上がる。Gレコは憎めない魅力的なキャラが多くて良い。


ここまで観て感じたのは、これまでのガンダムシリーズの中でもシリアスさが低いということ。ガンダムにしろ他の作品にしろ、これまで富野監督は戦争の重みを強く物語に反映させてきた。それがこの『Gレコ』に関してはさほど感じない。だからといってそれが悪いわけではなく、この軽快な作品性が実に面白いと感じるのだ。人の死を軽く扱っているわけでもない。戦いを賛美しているわけでもない。そこはしっかりありながらも、陰ではなく陽のイメージが強い。ここは富野監督の考えの変化なのだろう。もちろんこれ以降でがらりと雰囲気も変わるかもしれないので、そこを含めて最終的には評価をしたい。
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