発見の多いドキュメンタリー。ホセ・ムヒカさんは好きなので、たまに記事を目にしたり、本を読んだりはしてきた。雄弁なスピーチにスポットが当たるが、この作品はそれを前面に押し出してはいない。
それこそ、ご本人の半生を偏った見方にならぬよう、ありのまま伝えている。インタビュー形式をつなぎながら、メインとなる退任スピーチの場面に持っていくやり方だが、そこは割と短めにカットされている。
ホセ・ムヒカさんのやってきたことは、褒められないこともある。それも含めて観たい映画。ある意味、この人のバックボーンを垣間見た気がする。
しゃべる言葉がすべて名言。しかも深い。ドキュメンタリーとしてのクオリティは全然大したことないけど、良い部分も悪い部分も含めて、ムヒカ氏をより好きになった一作。