ヒーローが、善人だとは限らない!
最後に秘密を託した相手が、真人間とは限らない!
銀行強盗の最中に仲間を裏切り大金を持ち逃げしたアウトローのアミール。
車を飛ばした果てにとある城塞都市に身を隠すが、大金を持ち歩いているのがアッサリバレて、都市を牛耳るギャング団にとっ捕まり金を奪われ牢にぶち込まれてしまう。
アーミルは牢の中で死んだ筈の部族の長に会う。
何でもギャング団のリーダーのシャーカンは後継者として選ばれた戦士だったが、富や権力を渇望し悪の道に走ったという。
隙を見て脱獄したアーミル。
だが逃げ際にシャーカンに因縁を付けられたり、部族の長がアーミルに部族の秘宝の秘密を託したりして、そのままアーミルは部族とギャング団の戦いに巻き込まれてゆくのだった。
盗人のアウトロー(守銭奴)が部族の対立に巻き込まれ、部族と共にギャング団に立ち向かってゆく、モロッコ産のアクション・アドベンチャー。
配信限定作品で、アマプラやGYAO!の期間限定でしか見れない本作だが、一応↑のポスターの雑な謳い文句(爆)から、何処の配給かは察せます。w
そんな物珍しいモロッコ産映画ですが、お話は「流れのならず者の主人公が悪に支配されてる町を救う戦いに挑む」という「荒野の七人」系の西部劇みたいな…というかこの手の流れ者系アクション映画で沢山見たような話で分かりやすいです。
砂漠の町を舞台に、銃撃、爆破、カンフー、逃走劇、更には秘宝探しのアドベンチャー等、バラエティ豊かなアクションが展開されます。
あちこちでコミカルなコメディ要素もあり、まぁジャッキー・チェンさんの映画やインド映画とかでようある塩梅のコメディ描写ですが。
アクションに関しては銃撃、爆破、格闘、カーチェイスと何でもアリ。
主演とラスボスの人がスタントマン畑の人らしく、中盤の逃走劇やラスボスとのタイマンで中々キレのある肉体アクションが拝めます。
土壁の入り組んだ町の中での銃撃戦や逃走劇、アラビアンな刀でのチャンバラバトル等、映像的にも物珍しいシーンも多い。
ただ、アクション自体のクオリティは悪くないものの、そこまで目新しい描写が展開されてる訳じゃないし、尺も100分以上とやや長めなのでモッサリした展開も多く見られた。
お話は手堅く纏まってるけど、ラストシーンが一気にぶつ切りになってしまうのもどうにかして欲しかったな…。
(最後のオチも「何じゃそりゃ!?」って感じだし…。)
後、個人的に格闘アクションやチャンバラアクションのキレ自体は良いんだけど、暗い場所かつカット割りやスローモーションが多く、やや見ずらい出来栄えになってしまってるのが残念かな…。
珍しい地方の映画で、全体的にはこなれてない印象も受けたが、異国情緒な街並みは映像的に映えるし、あちこちで展開されるキレのあるアクションも見ごたえがあったので、B級エンタメ映画としては中々楽しめました。
物凄く面白いって訳でもないが、B級アクション好きなら暇つぶしに見ても損はない、異国情緒アクションの佳作。