じゅん16g

2012のじゅん16gのレビュー・感想・評価

2012(2009年製作の映画)
3.5
太陽活動の活発化により地球の地殻に大変動が起こると予測され、各国合同でとある巨大プロジェクトが動き出す。
世界規模の大きな計画が動いていく中、たまたま居合わせた売れない作家と別居中のその家族たちが巻き込まれ、再び家族の絆を取り戻す…といった話。

この作品の醍醐味は何と言っても大迫力のシーン。地殻変動による大地震や大津波は臨場感たっぷり。このあたりは流石ローランド・エメリッヒ。

水位が上昇するであろうと予測し、あらかじめ標高の高い場所にて建造された『箱舟』。設定が好みだし、なにより箱舟のデザインが好きだ。

最終的に地球上で唯一水没しなかったアフリカ大陸を希望峰とし、生き残った数隻の箱舟は新天地へ向かう。
…と一見感動的な話に見えるが、実際に箱舟に乗っているのは各国の権力者や技術者、その他は高額な乗船チケットを購入できた富裕層などの選ばれた人々。主人公たちの機転により一部の作業員や密航者なども乗船できたようだが、全世界的に箱舟の存在すら知らずに死んでいった人達が大半。

箱舟の生存者が何人いるかわからないけれど、飢餓問題が根強いアフリカ大陸に辿り着いたとしてそれは果たしてハッピーエンドなのだろうか?
生存者を受け入れる体制などなかった場合、下手したら箱舟の生存者とアフリカ大陸の住人の間で争いにならないとも言えないなんて考えてしまう。

そういった展開で続編を作ってみるのも面白いかもしれない。

…とまあ色々と批判的なコメントはしているが、ディザスタームービー好きとしては大好きな作品。