Ayu

ファヒム パリが見た奇跡のAyuのレビュー・感想・評価

ファヒム パリが見た奇跡(2019年製作の映画)
3.0
実話ベースの子どもが頑張る映画が大好きなお母さんに見せたくて有休取ってランチ食べてからの鑑賞、結果公開規模の小ささがもったいないくらいのとても素敵な作品だった(比較的移民・難民問題についてもジレンマなどをしっかり描いていると思った)

バングラデシュからの難民かつ子どものチェスメインの作品は初めて観た気がする。しかも2011年~と比較的最近の実話ベースだと言うから驚きを隠せなかった。チェスの知識はほぼ皆無(あっても『ハリーポッターと賢者の石』のクライマックスの巨大チェスシーンくらい)なので割愛するけど将棋みたいにセオリーに名前が沢山ついてて聞いてて楽しかった。ファヒムの日々の生活は移民あるあるが多くて幼少時の移住生活を思い出したし、チェス教室の仲間の子どもたちや先生、事務員?のマチルダさんなど周囲の人たちが温かく、尺も107分とコンパクトな良作。

この物語のベースになる移住(移民)生活において子どもの成長は早く、親は言語も含めて馴染むまでにとても時間がかかるのを国は違えど実感した。私の両親も言葉がわからないゆえの愛想笑いや、学校の書類や面談の翻訳や通訳をしたことがあったな、とどこか悲しい懐かしさを思い出したし、一緒に観たお母さんはファヒムのお父さんの気持ちが痛いほどわかったそう。それにしても永住権は比較的簡単に与えるけど、市民権は中々取れないのはどこの国も同じなんだな。
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