Growltiger

ロミオとジュリエットのGrowltigerのレビュー・感想・評価

ロミオとジュリエット(2019年製作の映画)
4.0
台詞なし。バレエ版『ロミオとジュリエット』

バレエはかじった程度の知識しかありませんが、観れて良かったです。
あの優雅な動きや躍動感あふれる踊りは惹きつけられる魅力があります。
観る人を選ぶ作品だとは思いますが
・バレエが好き
・ロミオとジュリエットが好き
・クラシック音楽が好き
が当てはまる方は一見の価値ありです。

バレエの舞台を収録した作品は多々ありますが、今作は舞台の上で踊るバレエでは無く普通の映画のように屋外で踊る姿が印象的でした。カメラワークも普通の観劇では観られないアングルなので舞台版を沢山観た方も新しい形で楽しめるのでは無いでしょうか?

終盤ジュリエットは気持ちも沈んで踊る気にもならないし、挙句死んでるしでバレエとしてはちょっと物足りない笑。
親が決めた婚約者と結婚するよう言われたジュリエットの「こいつと踊りたくねー」って態度のやる気無しペアダンスちょっと笑ってしまう。困惑してる婚約者の「何なんだよこの女!」って台詞が脳内で再生される(多分そんな台詞は言って無い)。

物語前半の方が印象的で見応えもあり好きでした。
今作の代表曲とも言える「騎士たちの踊り(モンタギュー家とキャピュレット家)」は誰もが一度は聴いたことあるでしょう(ソフトバンクのCMとかで...)。
凛々しさと妖しさと高貴なイメージの名曲ですね。
我が家のテーマ曲にします。

最後にキャストの方について少し↓

ロミオ役:ウィリアム・ブレイスウェル
端正で優しそうな顔立ちは王子様役とかにピッタリですね。
初々しさもあり「ウブで甘ちゃんなロミオ」って感じが良いです。
ディスってる訳ではありません。ロミオってそういうまだ青い部分もある男かなって思ってます。

ジュリエット役:フランチェスカ・ヘイワード
映画版『CATS』で注目してたお方。ほぼこの方目当てで観たと言っても過言ではない。
しなやかな動きが素晴らしく、まだ幼いジュリエットらしさが感じられました。『CATS』ではアップが多くてあまり踊ってる姿は印象に残りませんでしたが今作で堪能できました。

ティボルト役:マシュー・ボール
イケメンだな〜。バレエらしからぬ無精髭でワイルドさが加わり冷淡な悪役って感じでしょうか。実際の舞台ではロミオ役もされてた方だそうですが今作では名脇役だったと思います。

マキューシオ役:マルセリーノ・サンベ
ソロダンスでいったらこの方が誰よりも見せ場があり、神業を連発していたように思います。身体能力が素晴らしい。この方のダンスもっと見たいです。ティボルトと並ぶ名脇役です。