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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実のAのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

「観念界のお遊び」、「媒体として言葉が力があった時代の最後」、「立派なゴリラになりたい」、これらの言葉には共感。現在には見られない熱・敬意・言葉に溢れていた。
彼らの一連の運動を通して我々日本人は非合法の暴力を否定すべきと学んだのだと思っていたけれど、同時に世界を変える手段としての言葉も無力であると学んでしまい、熱情も失ってしまったのだろうかと思った。世界を変えようとする熱情は尽きることはないはずと纏められていたけれど。
全共闘の彼らと同じ学生として、彼らが東大生であることを加味しても、残念ながら自分自身はじめ周囲の学生には熱情も知性も欠けていると感じる。何を言っているのか分からず特に哲学的な議論は何回も巻き戻したし。いろいろと思い巡らせた末、厭世的で小難しい言葉を並べてこの国を変えてやると活動していることが、この時代のある種の若さの象徴というかカッコいい像だったのかもという考えに至ったのだが、これはさすがに熱情に滾る彼らに対する妬み嫉みからくる僻みかな。
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