紅孔雀

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実の紅孔雀のレビュー・感想・評価

-
三島由紀夫の小説『英霊の声』に呪詛の如く出てくるリフレインー“などてすめろぎは人間(ひと)となりたまひし(なぜ天皇は人となったのか)”ーを久しぶりに思い出した。東大駒場の不穏な対話集会のシーンを観るにつけ、あの頃はみんな熱くて真摯だったなぁ、と感慨しきりです。
現代の映像では内田樹氏の率直なコメントに好感。そして、全共闘千人を前にあくまで紳士的な三島にも大きなエールを。昭和の年号がそのまま彼の年齢で、まさに昭和を代表する作家でした。昭和45年、自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決。享年は従って45歳である。割腹自殺報道の衝撃は、50年後の今も鮮烈に脳裏に刻まれている。
紅孔雀

紅孔雀