しちれゆ

彼女たちの革命前夜のしちれゆのレビュー・感想・評価

彼女たちの革命前夜(2019年製作の映画)
3.5
1970年ロンドン。「ミス・ワールド」を阻止しようと立ち上がる女性たちの物語。
学問をやり直すため大学に入学した主人公サリー(キーラ・ナイトレイ)は恋人ガレスと幼い娘と母と暮らしている。男女平等を標榜しながらも自分の活動のためにガレスと母に家事育児をやらせ、娘はミスコンの真似をする。母が「ガレスと私があなたの子の面倒を見てる」「誰もがあなたみたいにしてたら子供はどうなる?」と言うのがサリーの中の矛盾を炙り出す。女が男のために尽くすのは許せないけど女(自分)が男に尽くされるのはオッケーなのかな?という…。あとはルッキズムの問題。美しさというギフトで今の境遇から抜け出そうともがく女性もいて、これらの女性にとっては先進国の女性にとっての悪しき慣習が唯一の救いだったりもする。女性の立ち位置にも色濃く影を落とすいわゆる南北問題こそがルッキズムを助長しフェミニズムを阻害していることにも目を向けるべきと思う。
そして今回黒人の出場者を用意しろ、との「ミス・ワールド」運営の鶴の一声で初出場の黒人ミス・グレナダとミス・南アフリカが優勝・準優勝を独占したのは出来すぎ。この着地ならもう少しきれいな女優さんを…(ペコリm(_ _)m) そう言えば昔ミス・ユニバース(だっけ?)で優勝したミス・日本の方が非難轟々だったのを思い出した😓
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