福福吉吉

わたしはダフネの福福吉吉のレビュー・感想・評価

わたしはダフネ(2019年製作の映画)
4.0
◆あらすじ◆
ダウン症の女性ダフネはスーパーで働きながら両親と幸せに暮らしていたが、母のマリアが突如、倒れて亡くなってしまう、ダフネは一時期、感情的になるものの同僚たちの支えを受けて元気な姿を取り戻す一方、父のルイジはダフネとの生活に不安を感じていた。父の不安を取り除くべくダフネは父を母の故郷へと行くことを提案する。

◆感想◆
母を亡くしたダウン症の女性が父との二人旅を通じて悲しみを乗り越えていく姿を描いた作品となっており、主人公の明るさとはきはきとした性格の気持ちよさが観ていて作品全体を明るくそれでいて心に響くものにしていて、観ていて楽しかったです。

ダフネ(カリリーナ・ラスパンティ)は明るく自分の気持ちをしっかりと相手に伝えるさばさばとした性格をしていて、周囲に対しても彼女の明るさが好意的に取られており、ダウン症という疾患が重荷となっていないので、少し気の強い女性という感じでとても自然に感じました。そこには母のマリア(ステファニア・カッシーニ)がダウン症であることを特別に感じていなかったことが影響しているように感じました。

母の死に対して、ダフネや父のルイジ(アントニオ・ピオバネリ)はショックを受けるのですが、ダフネが比較的短期間に自分自身を取り戻したのに対して、ルイジの動揺は大きくてダフネとの生活に不安を感じていることが外見からもありありとしていて、老け込んだ姿は今にも消えてしまいそうでした。やはり男の方が精神的に弱いものなんだろうかと私も男ですが思いました。

父を見かねたダフネが父を連れて母の故郷へと旅に出るですが、ダフネの力強い姿にルイジが引っ張られていて、なんとも頼りがいのある女性だと感じて、観ていて楽しかったです。ルイジも旅を続けるうちにダフネとの生活に希望を見出していったように思います。

シンプルなストーリーながら主人公ダフネの明るく力強い姿に心惹かれるものがあってとても楽しい作品でした。とても面白かったです。

鑑賞日:2025年4月29日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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