うん、わかる。わかるよやりたいことは。10年後を描くのもいい。主題歌を変えるのもいい。でも、全てが上滑り。
とにかく、アニメチックなわざとらしい演技と演出が見ていてキツかった。中学時代の方は、まだアニメの再現という意味と、演者の初々しさで見ていられたが、大人パートの方はなぁ。あとは、イタリアなのに英語話してるところとか、ちょっと興醒め。本作はちょっと顕著だけど、これは平川雄一朗監督の持ち味(というか限界)じゃないかな。過去作を思い返してみても、微妙な安っぽさと過剰な演技してます感が、どの作品からも感じられる。
実は、ジブリ版の「耳をすませば」をちゃんと見たことがないんだけど、それでも「カントリーロード」の印象は強い。だから、いきなり「翼をください」が流れた時は、んっ?てなった。夢に溢れた中学時代から、大人になってちょっと挫折を感じているところに、「翼をください」がテーマとして合っていることはわかるけど、なんかしらフォローがないと期待外れ感だけが残っちゃうんじゃないかな。
でも、中学時代の雫を演じた安原琉那ちゃんの溌剌とした感じは良かった。