ドラえもんは猫型ロボット

プライス -戦慄の報酬-のドラえもんは猫型ロボットのネタバレレビュー・内容・結末

プライス -戦慄の報酬-(2019年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

正直な感想。
変な映画。
でも、面白かった。

作品の前書きで、
「父親の罪は子に帰する」(ウィリアム・シェイクスピア)
「パパみたいな人はいない」(ビヨンセ)
とあって、観た時に、
「なんで、シェイクスピアとビヨンセを並べるんだ?変な始まりだな」
と違和感があったが、その違和感がそのまま本編まで継続していく。

30年間疎遠だった父親に遭うために家を訪れた息子、父親は酔っぱらいで粗野でどうしようもない人間だった。
奇妙な同居生活をする主人公だったが……。

序盤の突然の出来事。
中盤からのジェットコースター展開。
前半と後半で全く別の映画になる。
後半のクライムコメディパートは、最後には暖かくも悲しい家族の構図に着地するという、なんとも奇妙な映画。
主人公イライジャ・ウッドのナヨナヨっぷりが作品のいいスパイスになってる。

正直万人受けする映画だとは思わないが、嵌まる人には大変突き刺さる、いわゆるカルト的な味わいがある作品。
ジェレミー・ソルニエ監督の『グリーン・ルーム』を思い出した。

面白かった。
登場人物の背景をバッサリと切って、先の読めない物語の転換だけで勝負をした結果の上映時間93分。観やすくて大変良い。
サクッと変わった映画を観たい人にオススメの作品。
評価良くなかったので自分では選んで見ようとは思わなかった。YouTubeで紹介してくれたシネマンションとRaMuさんに感謝。