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さんかく窓の外側は夜のgigiroのレビュー・感想・評価

さんかく窓の外側は夜(2021年製作の映画)
1.5
原作の魅力である、キャラクター描写・関係性描写を全て排除されていました。
原作を読んでいるし、作者のヤマシタトモコ先生の作品は色々読んでおります。人間模様を描くのがとても上手で、キャラクターたちの関係性がしっかり描かれているからこそ、ストーリーがより面白くなっているのですが……
映画ではキャラや関係性の描写がほとんど描かれていないのでキャラの言動や心の動きに説得力が無く、浅く、ペラペラに感じてしまい感情が揺さぶられません。
キャラの掘り下げが薄い分ストーリーに力を入れているのかと思いきや、原作の事件やターニングポイントをただ並べているだけで工夫も感じられないし、色々と説明不足で詰め込みだし原作知らない人は「?」になるんじゃないでしょうか。
小手先でなんとなく綺麗な感じで作っているようでとても残念でした。これならオリジナル要素をもっと入れて「俺の思うさんかく窓!!」をやってくれた方がまだ情熱を感じます。
原作や作者さんを知らずにこの作品を観たらまた違った見かたができたのでしょうか…。
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