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マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”のarisakkのレビュー・感想・評価

3.8
事実は誰もが記録し得るが、それは横に広がりのない縦軸の歴史であって、感情や思想を本人以外が語るのは、二次創作にしかなり得ない。
新たな発見を探すというよりは語り尽くされた歴史に、マルジェラ本人が色を塗っていくような作品。
「若かった僕は、訳もわからずただマルジェラに夢中になった。」マルジェラの言葉ではないが、ピエール・ルージエが言うこの感覚を失いたくない。情報に押しつぶされ、作品が見えなくなるのは嫌だ。
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