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マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”のhoshikazukanjoのレビュー・感想・評価

3.9
謎に包まれたマルジェラ本人の口から語られるマルジェラの歴史について。
以下、一流デザイナー達についてまとめられた書籍『世界・ファッションデザイナー名鑑』をあわせて読んだうえで、ファッションミリしら且つ手元に文献がない状態での曖昧感想です。

マルジェラはゴダールと被るところが多いように思えるのは、私がゴダールに強く興味を持っているからだろうか…。1957年生まれのマルジェラは、幼少期を過ごした60年代にテレビで観たパリのファッションショーに感銘を受け、それがファッション人生の始まりだそう。ブリジット・バルドーにも夢中になった。(私からしたら)60年代のパリといえば、ヌーヴェルヴァーグの映画群ですが、マルジェラのファッションも「ヌーヴェルヴァーグ」(新しい波)と評されていたらしい。マルジェラは斬新なスタイルから「破壊者」と呼ばれた。解体して、新しいものを作ってしまう。後にマルジェラは、「新しいものなど何もない」と、過去のコレクションから色を変えただけのものを発表する。ゴダールも、映画の文法をぶっ壊して新しい映画を作った。そして、彼も(彼でさえも!)遅れてきた世代ゆえすべては出尽くしており模倣に過ぎない…みたいなこと自覚してましたもんね。すみません記憶上の点と点を繋ぎ合わせて書いてるのであれですが…。いやでもやっぱり似てると思うのよ。ゴダールの方がいくらか我が強く出しゃばりな気はするけれど😂

「マルジェラは人を喜ばせようとしなかった。だから喜ばれた」これ私まるっきり同じことをゴダールに対して思ってるんですよね……
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