Inagaquilala

グッド・ワイフのInagaquilalaのレビュー・感想・評価

グッド・ワイフ(2018年製作の映画)
3.8
アルフォンソ・キュアロン監督の「ROMA/ローマ」の、ちょうど10年後のメキシコの有閑階級を舞台にした作品だ。1982年にメキシコは債務危機に陥るが、その前後の富裕層の主婦たちの姿を描いている。前半は、まさにバブルのなかでセレブな暮らしを謳歌する妻たちのバトルを描いている。メキシコの富裕層の物語ということで、観る前は「ROMA/ローマ」を思い浮かべていたが、そこで繰り広げられる女性たちの群像は、フェデリコ・フェリーニの「甘い生活」も思い出した。

メキシコシティの高級住宅街に暮らす主人公は、ビジネスマンの夫のおかげで豊かな生活を送っていた。セレブ妻たちのコミュニティでも、中心人物だったが、証券会社社長を夫に持つライバルの出現で、状況は一変する。しかも経済危機が追い討ちをかけ、彼女のセレブな生活に狂いが生じていく。女性監督アレハンドラ・マルケス・アベヤの作品で、とにかく映像がゴージャスで自分の好み。ある意味、映像派の作品ではあるが、有閑階級の崩壊もリアルに描いており、社会派のドラマでもある。2019年のメキシコ・アカデミー賞で主演女優賞など4部門を受賞した作品。