つぐみ

パピチャ 未来へのランウェイのつぐみのレビュー・感想・評価

3.8
大好きなやつだった。予告編からこれ好きに決まってると確信してたし「裸足の季節」みたいな感じだと思ったんだけど、あんな躍動感やカタルシスはなく、ビターすぎるエンディングでより心を掴まれてしまった。

伝統衣装のハイクって、あのおしゃれさんたち御用達だけど無駄に高いいけすかないブランドの由来なのか(いけすかないけど毎シーズンチェックしている、でも買わないけど😂)。
ムスリムの女性は誰もが誰もヒジャブを纏ってるんだと勘違いしてたけど、信条の問題だけで身につけなかったら罰せられるとかそういうことではないんだ〜というのがびっくり。ただ法的に処されるわけではないけど罵声を浴びせられるとか過激派に狙われるとか、「ホテルムンバイ」なんかでも思ったけど全ての戦争は信仰から始まるんだと実感する。
ラストの襲撃は恐ろしすぎて震え上がった。未来へのランウェイどころじゃなかった。

お前の彼女はフェミニストだと煙たがられるけどネジュマはただの反逆児ではなくて、愛国精神に溢れる子なのが頼もしい。だからみんなと一緒に闘いたかったんだろうな。亡命することだって全然不可能じゃないのに家族や友人を愛していたんだもんね。
「ここだって刑務所みたいなもん」ってこないだ見た「ウルフウォーカー」にもまんま同じセリフがあって、日本映画でこういうセリフは出てこないよなあと色々振り返った、と言いつつ日本はジェンダーギャップ後進国だし、問題の本質が顕在化してない方がよっぽどタチが悪いよね。

知れば知るほど辛いけどアルジェリアの歴史を少し学んでみようと思う。

ネジュマは五時夢の黒船特派員のガウちゃん似で親友の子は門脇麦ちゃんぽかった。
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