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グランド・ジャーニーのsimpsonsのネタバレレビュー・内容・結末

グランド・ジャーニー(2019年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

全くノーマークだった映画だけど、たまたま他の映画調べてたら発見して、予告編やフィルマを見たらかなり良さそうなので鑑賞。
観て良かった!泣いた。

何が良いって雁の能力、強さ。
壊されていく環境の中で必死で生きている。
最後、雁が帰ってきたシーンで泣いた。
1回で道覚えるとか、渡り鳥凄すぎる!!えらい!!道中何があるか分からへんし、方向音痴の自分はそもそも方向が分からへん。周りは空だけとかやのに、どうやって方向分かるんやろ。そういうそもそもの能力とか習性に感動した。トマとその家族だけじゃなく、雁たちの旅でもあった。
こういう動物や植物、自然を相手に試みる研究って、ほんまに読めないし、天候とかにも随時左右されるし、根気いるし、何が起きても全てを受け入れる寛容さも忍耐力もいるし、とにかくめっちゃ尊敬する。
うまくいかなくても何が原因か分からんこともあるし、ダメ元な所もあるし、だからこそ成功して感動した😭😭✨

そして、鳥が空を飛ぶ姿は純粋にかっこいいと思った。自由の象徴。(トマが保護区の責任者からULMで逃げるシーンを観て、改めてそう思った。)
トマが(雁たちが)「羽を奪われて幸せなの?」と言うシーンでも泣いた。(原題はSpread Your Wings)

鳥あんまり好きじゃないし、可愛いと思ったことなかったけど、初めて可愛いと思った(笑)もふもふ❤️
間違いなく都会で住んでたら1番身近にいる動物は鳥やし、これからもうちょっと気を付けて見てみようと思った。(鳥の声はよく聞くけど。鳥声聞くだけでホッとするよね。)

両親共に生まれも育ちも都会で、帰る田舎も無くて、アウトドアでない親の元に育つと、本当に自然と接する機会が無い。(映画ばっかり観てる笑)
だからトマが羨ましかった!!
もっと、都会の子供も自然と接することができる機会があればなあ。

初めお父さんが親鳥になるためにマント被って練習してるの笑った(笑)
他の家族も皆マント着て食事してるシーンや、狩猟の恐ろしさを教えこむ姿とかもウケる(笑)
そしてなんでお父さん、途中で諦める!!アウトローな所があなたの良さなのに!!そして初めめっちゃ怖かったお母さんが素敵だった。
途中でトマを助けてくれる人とか、空から見える応援メッセージとか、トマに声援を送る子供達とか、そういうシーンで涙出た。

環境問題の深刻さについて、
雁が絶滅危惧種なの、知らんかった。
2014年には温暖化による気候変動で生じた暴風雨のために2万羽が命を落としたらしい。
人間のせいで動物達がどんどん居場所を失い、命を落としている。今回のトマとアッカみたいに、動物や自然をもっと皆が身近に感じることができたら少しでも変わるんかな。
フランスではもっと環境意識高いんかなと思ってたけど、博物館長の対応とか知事の発言聞いてたら、大体どこの国も一緒やなとがっかり。

【環境問題についてはコロナと合わせて色々思う所があるので、「ある船頭の話」で載せたレビューを以下再掲】
今回のコロナもあまり報道されていないけれど、行き過ぎた資本主義経済と環境問題から来る感染症パンデミックは以前から警告されていたらしい。自然だけじゃなく、人間まで経済活動に支配されてしまっている。自然も人間も、本来の有るべき姿に戻らなあかん。
コロナは欧米の知識人の間ではwake up callと呼ばれていて、これから人類がどの様に自然と向き合って行くのか、グローバル経済をどう見直すのか、本当に大切なものは何か、持続可能な社会を目指すために真剣に一人ひとりが生き方を考えていかないといけない時に来ているのに、その議論がTVでもなされていなくて、どの番組も似たような内容ばかりで知る権利が奪われている様に感じる。疫学者とか医学者とか同じ専門家の人達の視点からしか話してないし、もっと色んな専門家の見方を伝えるべきだと思う。(例えば感染症が発生した場合、疫学者は「媒介動物を撲滅しろ」と言い、社会学者は「媒介動物を増やして干渉層を厚くしろ」と言う)
それに実際のコロナ対策も、学際的な協力が必要だと思う。(行動変容を求めているが、行動経済学者の意見は聞いているのだろうか?)

https://jp.mobile.reuters.com/article/amp/idJPKBN22C07P

https://www.afpbb.com/articles/-/3281602?cx_part=common_focus


(この映画観て、昔観た「グース」を思い出した。
イーマ、何年ぶりかに来たら店舗全部閉まっててびっくりした😰)
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