韓国経済が破綻した終末世界で強盗が成功してからが本番の、享楽の"始末人"がやってくる
スリラーアクション
この映画で、カジノ強盗したんだから命狙われて当然、「自業自得」という無作法なツッコミや、韓国経済崩壊後の単独終末世界は、現代の韓国の若者の未来を貪り喰う大人と犯罪でもリベンジしようとする若者メタファーだとか訳知り顔で説くこともできますがw
いかにも"インディーズ感"のある、おそらく低予算映画なんでしょうけど、それだけになかなかに挑戦的で面白かったです。
靄がかった韓国の全体の世界観に、蛍光がかったライティングは完全に『ブレイドランナー2049』のオマージュなのでしょう。
ほぼ車やスマホなどのガジェットだけのちょいちょい極近未来を描いてるのも加味して「ディストピアSF」のよう。
そこで若者男4人組が裏カジノで強盗をしたせいで、依頼された「始末人」に協力者諸共襲われるというシンプル中のシンプルストーリーです。今作は逆にその潔さが面白さに貢献していると思いますね。
その一瞬『ターミネーター2』のT-1000のような"無敵"かに見えた殺人を嗜好する悪（？）の"必殺仕事人"に襲われるさまの緊張感は、完全に「スリラー映画」そのものの恐怖感もあったので退屈せずには見れました。
ただ欲しいのは、その「始末人」の見た目による"個性"ですかね…そこがクリアできていれば、ジャンル的な完成度や満足度も上がった可能性があります。
今作の若者のほとんどが主演は『パラサイト』はじめ数々の名作に出ており、韓国映画界の期待される若手俳優たちなのでしょう。要チェックの韓国映画かも知れませんw
