キツネとタユタム

死霊館 悪魔のせいなら、無罪。のキツネとタユタムのレビュー・感想・評価

4.2
悪魔にとり憑かれた青年が人殺しをして、悪魔のせいで無罪と出来るのかというお話。

最後までめちゃくちゃ怖かったです。ありがとうございます。
前作までの、家族救済ものから探偵ものにジャンルチェンジした今作。
あらすじを聞く限り法廷ものな一面もあり、ホラー抑え目の物語重視になるかと感じていたが、そんなことは全然なかった。
最後まで笑えるほど怖くて、1作目の死霊館を観た時の緊張感を思い出す出来栄えだった。素晴らしい。
本作は悪魔の存在を証明するために証拠集めと、悪魔の元凶を突き止めるのが主な内容になってくるが、その証拠集めの最中に恐怖演出をバンバンいれてくるから飽きないし、面白いしで最高かと。
更に素晴らしいのが前作から悪魔祓いをしてるウォーレン夫婦に焦点を当てたところ。
今までは被害者家族が中心で、ウォーレン夫婦が味付けみたいな雰囲気あったが、今作はウォーレン夫婦は主役と言っても過言ではない。
夫婦の過去も絡ませつつ、改めて夫婦愛を感じさせる演出も組み込まれ、最後に泣いてた。
ホラーで泣くとか、マジ自分の涙腺どうなってんだと思ったけど、そんな感動さえ感じさせてくれる本作は素晴らしいと感じた。

ウォーレン旦那パトリック・ウィルソンは今作でもかっこよく、安心感のある風貌は健在で良かった。何故かいつも悪魔倒せそうな雰囲気漂ってるのが好き。
でも今作では歳を重ねちょっとぽちゃっとしてた印象。作中も体調不良の役だったし。なんだか可愛らしい。
ウォーレン妻ヴェラ・ファーミガも1作目に比べたらお歳を重ねたなと感じた。長く続いてる作品だなと改めて思う。
今作では超能力を駆使して証拠をバンバン掴んでいくので、いつもより頼りがいがあるタフガイになってた。
そんな夫婦関係がいつもと違うのも見どころの一つだと感じた。

極太の正当ホラー。ラストは大作映画の如く規模も大きく展開することもあり、見ごたえも抜群。
ちょっと低迷に感じてた死霊館シリーズに安心感と期待をもたらす良き一本でした。
キツネとタユタム

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