うめまつ

ラスト・ショーのうめまつのレビュー・感想・評価

ラスト・ショー(1971年製作の映画)
4.4
開始2分で好きになれる予感がした。荒涼とした道の真ん中を箒で掃いているビリーを見て、車越しににっこり笑うサニー。なんていい顔なんだ。帽子を後ろ前に被せるとこ大好き。生まれた時から見知った顔ぶれ、町中に瞬く間に知られる身辺事情、潰れていく店と去っていく人達。寂れた田舎の閉塞感が砂嵐と共に画面いっぱいに吹き荒び、思春期特有の身勝手で奔放な性がバラバラと散らばる。

プールサイドのストリップ、キュルキュル鳴るベッド、音のないビリヤード場、空にかかる信号。美人を拗らせた小悪魔ジェイミーも、オープンで容赦ないお母さんも、はすっぱだけど優しいウェイトレスも、20も歳下の男子と不倫しちゃうルースも、出てくる女が色々間違ってるけどみんな格好良い。あと映画館は女優観ながらキスする場所じゃないぞ。
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