JIZE

エイブのキッチンストーリーのJIZEのレビュー・感想・評価

3.4
世界各地の味を融合させる"フュージョン料理"に出会った少年がすれ違いを繰り返す家族の絆をさまざまな料理でつなぎ直してゆく姿が描かれる。ゲリラ投稿。しばらくバイオハザード8沼の最深部へ突入するため、必死に観たい映画を探し鑑賞。最初に小刻みに日常と料理が紡がれてゆく画面内の雰囲気は『シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年)』を彷彿とする。また"フュージョン"という言い回しを始めて聞いたのだが、いわゆる"人種間"と"料理"の組み合わせを、ダブルミーニングで掛け合わせている。少年エイブの直向きさや、見た目以上の社交性は、見習わなければならない。料理に人種間の壁は、無関係と言いたげなメッセージ性と、劇的で軽やかな物語が読み解かれる。全体的に縦軸のストーリー自体の往来する二の次の甘さはあるが、世界各国の"食"は人の心をつなぐ純真無垢の少年の歩みが偉大に紡ぎ出されている。
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