柚餅一ゆべ一

エイブのキッチンストーリーの柚餅一ゆべ一のネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

料理に国境はないと言いたいけれど、実際にはやはりあるんだよね。

シンプルに美味しい映画、宗派の違いや対立を味わえる。
とっても複雑な家庭に生まれたエイブ。
どうやって自立していくのかは結局本人次第ではあるけど、両親を見習って素直に大人になれない家庭というのはしんどそうだなと思った。
料理だけが心の拠り所、そんなエイブが出会ったフュージョン料理が少年を成長させていく物語。

宗教にあーだこーだ言いたくないし、個人で好きにやる分にはいいんだけど、こういう関わり方されたら普通は幸せになれないだろうなぁ。
エイブが不憫すぎて草も生えない。
そんな彼がブラジル人シェフのチコと出会えたことで、ただの料理が好きな少年を一人前の料理人になれる「きっかけ」を与えられた。
エイブとチコとの絡みは全体的に微笑ましく心温まった。

それでもまだまだ子供、そして子供なりに家族のために試行錯誤して丹精込めた晩餐会、それを踏み躙る大人達の滑稽な姿。
子供なんて産まなきゃ良かったなんて台詞、よく言えたな。
間接的に平気でエイブを傷付けて、エイブが居た堪れなくなって飛び出して、居なくなったことにすら気付かないくらい白熱してましたと?
ちょっと追うにしては腹の立つ演出だったかな。
丸く収まったからまあいいけど。

大人達の口喧嘩のシーンは大嫌いだったけど、それ以外はとても良かった作品。