にっしー

泣く子はいねぇがのにっしーのレビュー・感想・評価

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)
4.0
なかなかハードな見応えであった…😤

事前のサクッとした知識だと、
ナマハゲの行事の時に泥酔した主人公たすく(仲野太賀=めっちゃ良かった!)がお面を付けた全裸でテレビに映ってしまい、、から始まる だったので、
勝手にコメディ寄りなのかと思っていたら、いやいや、見終わって感じたのは、かなり重たくなった気持ち、、、
なんかいろいろ考えてしまう

でも、見て良かった!とても良い映画だった!
なんつっても、主演の太賀くん!なんて達者なんだ!
いい顔するなー!

共演の人がみんな上手い!
離婚する妻のことねに、吉岡里帆さん
子供が生まれても自分が子供みたいなたすくにイライラを募らせて、しっかりしてて、、、リアル!

母親は余喜美子さん、素敵な優しい逞しいお母さん、
この二人の関係、離婚後も不思議な思いやりで繋がってて、二人がパチンコ屋で偶然会って言葉を交わして別れるとき、ことねが振り返り振り返りしながら去っていくシーンが、とても心に残る😌

兄の山中崇さん、友達の寛一郎さん(初見)、東京にいる時のたすくにちょっとだけ関わる岸井ゆきのちゃん似の女の子、古川琴音さん、良かった!

たすくが、多分ものすごく子供なのだろう
悪気はないし、流され易くて、善意?の行動も悪い方に転んで、責任も取らずに投げ出していなくなる辺り、
閉塞的な社会の中で自分の居場所を無くして、周囲も彼のした事を忘れないし、
都会に出たら人との関わりが薄くてすぐに忘れ(られ)るけど本当に忘れたい事は忘れられないところ、見てて辛くなる、、、

説明がほぼ無くて、あるシーンの状況について、後から出てくる内容で初めて腑に落ちるというか、見るのに気が抜けなくて面白かった

ナマハゲが、親子を繋ぐ大切なツールとなっていて、泣く子はいねぇが?と子供を脅かすだけのオニではなく、
子供に頼る家族がいることを確認させるのだという保存会会長(柳葉敏郎)のお言葉!ごもっとも!
ラストは泣きました!
にっしー

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