ルイまる子

パーム・スプリングスのルイまる子のレビュー・感想・評価

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)
3.5
「結婚」について言ってるんじゃないかと思った。毎日同じ事の繰り返し、同じ人と狭い範囲で同じような事が起こり同じ会話を繰り返し、人生なんてつまらないものだ。でもその退屈が自分一人よりは、もうひとり相棒がいたら、幾分、less mundane(退屈ではなくなる)、その程度のものだよ、結婚に多大な期待しないでね、そんなメッセージの映画と解釈した。現在のコロナの閉鎖的な生活にも通じていて共感する人も多いんじゃないかな。いやでもどうせ抜け出せないなら楽しんじゃえ、そんで何百回も繰り返すから達観もしちゃう!

又、物理に詳しい人にとっては面白いかも。時空の歪みに入り込み抜け出せなくなるというストーリーだ。おバカな内容の様で、実は深いかもしれないと感じさせるのは、結構良いセリフが多い。「悲しいと思うこともあるが、それは一缶目のビールが終わった瞬間のようなものだ。二缶目をプシューと空ければもうその悲しみは忘れてしまう。悲しみなんてそんな瞬間的で、すぐ忘れてしまうものだよ。」

しかしこの無限ループから抜け出そうと、時空の歪みから抜け出す試みも行ったり、恐竜や星空が砂漠で見れる事もある。『セッション』で鬼コーチをやっていたJKシモンズが出ています。
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