Inagaquilala

ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へのInagaquilalaのレビュー・感想・評価

3.8
こちらはエミール・クストリッツァ監督ではなく、日本のフジテレビのディレクターである田部井一真氏が、「世界で最も貧しい大統領」とも言われた第40代ウルグアイ大統領のホセ・ムヒカを追ったドキュメンタリー。テレビ番組の取材で出会ったムヒカに心酔し、自らの生まれてくる子供にも彼に因んだ名前をつけるほどの対象人物への執着を見せる。ムヒカへの取材を重ねるうちに、ついには彼を日本に呼ぶことにも成功し、その旅までもカメラに収める。ムヒカが広島の原爆ドームに出かけるシーンは心に残る。

クリトリッツァ監督のドキュメンタリーにも言えるのだが、取材の対象にフォーカスしていくうちに、自分のも物語にも言及していくのが、世界的映画監督のアプローチと一緒だ。それほどムヒカ元大統領は魅力的で、自分に引き付けて考えてしまう存在なのだ。番組取材を重ねるなかで、このようなドキュメンタリーに結実させた田部井監督の熱意がこもった作品だ。