トランスマスター

事故物件 恐い間取りのトランスマスターのレビュー・感想・評価

事故物件 恐い間取り(2020年製作の映画)
1.0
♯44 ダメ映画

舞台は大阪・東京・千葉
主人公はコンビを解散した事故物件住みます芸人。相棒が放送作家を目指してしまい、ピン芸人としては、ブレイクが難しいので曰く付きの事故物件に住み怪現象をネタに独自のブルーオーシャン戦略を取る事に…。怪現象を発生させる為には霊感強めの新米メイクさん頼みという他力本願。
その作戦が功を奏し独自の地位を確立していくその軌跡を追った心霊スポット物件巡礼ムービーです。

◆良い点/注目ポイント
・一番最初の物件の「6階立ち入り禁止」の張り紙など不気味で不安を煽る演出は、Jホラーらしくて良かったです。
・扉が勝手に開いちゃう(気圧の問題)のとか、声が聞こえる(換気扇を通して他の部屋の人の会話だった等)とか実生活でもある身近なドッキリが良く再現できています。
・高田純次の霊感商法だと思った厄除けのお守りはお値段以上の効果。
お化けには神道→真言宗の順番が効果的という貴重な情報を手に入れました。
・話題の木下ほうかのTVプロデューサーキャラは、良い意味で際立っていました。

◆改善点
・黒いフードを被った謎の死神や、冷蔵庫の中で食べ物を食べる暑がりの太った女など全く怖くないお化けが全体の雰囲気をぶち壊しています。タイトル通りにその物件毎の地縛霊のエピソードを満喫したかったです。

◆総括
・JホラーはCGに頼ら無くても【緑色の照明】で女の人を照らすだけで、『あなたの知らない世界』のトラウマが呼び起こされ団塊ジュニア世代の大部分を恐怖に陥れることができます。
サム・ライミ監督が、『死霊のはらわた』で特殊メイクのコストを削減する為にお化け目線の映像を多用したように予算がなくても工夫次第で恐怖は演出できます。
頑張れJホラー!

-2022年44本目-