キャストの目の演技がめちゃくちゃいい。表情のクローズアップが多いのも大正解な映画。悲しい表情をしたお年寄りには結構ずきっとするものがある。
アパートのそれぞれ向かいに住むニナとマドレーヌは恋人同士。ついに二人での本格的な暮らしが実現するかというところで、事がうまく運ばなくなり…。
愛のつよさゆえなんだろうけど、ニナの行動は完全にアウトやろ〜と突っ込みたくなるような場面も多々あった。いくらフィクションといえど、アカデミー賞関係で有名になってたらわりと評価別れたのではないかなと思う。
コインランドリーとか、フライパンで焼ける音とか、スプーンでコップの縁を鳴らしまくるところとか、環境音が徐々に大きくなっていく物撮りだけのシーンが、不穏になっていく雰囲気を表す効果を高めているようで良かった。あと特に前半にあったけど、ピントの合っていないぼやけた背景部分での人の動きが、物語の展開のキーになっているという演出もおもしろかった。