肉鹿

Zolaゾラの肉鹿のレビュー・感想・評価

Zolaゾラ(2021年製作の映画)
3.6
デトロイト。ウェイトレス兼ストリッパーとして働くゾラが出会ったひとりのビッチ。すぐさま誘われたフロリダでのストリップ出稼ぎ旅行。これが48時間の悪夢の始まりだったのだ。ていう片方の言い分だけ信じてみる?———148のツイートから生まれた"実話"を基にした物語。

「私とこのビッチの物語を聞きたい?」という煽ってくるようなセリフから始まる物語はギラギラ輝いてて、刺激が足りない人たちへの燃料に充分なり得そう。刺激不足の人必見!

それとツイートが原作なだけあって、所々にTwitterやスマホを感じられる仕掛けが盛りだくさんなのが面白いところ。
デジタル表記の日時表示はスマホ画面思い出すし、劇中ずっと鳴り止まない通知音も普段通知音オンにしてる人はついつい自分のスマホ見たくなるほど気になるはず。見る前に通知オフにして画面に集中しよー!

後半の「すこし盛っちゃったけど、これぐらいなら許されるよね」ていうこれまでの物語に反論するような「ふざけんな!盛る超えてぜんぶ嘘だろ!」という仕掛けもTwitterぽさ満載!
ここらへんの双方の言い分をしっかり主張し合うところ好き。なにが正しくて嘘かわからなくなる、日常的によくある炎上騒動思い出してた。

ただ別にその手法が鮮やかっ!て唸るほどじゃないし、逆にテンポも悪くなってるのは気になるところ🤔これは失敗かも…

それよりも目を惹きつけて止まないのは男性の裸体の撮り方。ここがR-18の本領発揮してて、無修正でセックスシーンをお届けするんだけど徹底して女性のヌードは見せないようにしてるのが楽しくて全然いやらしくなかったです。
むしろ男性のたるんだお尻やたるんだちんこで笑わせようとしてくる撮り方してて思わず笑いそうになった😂あぶないあぶないw
女性のポールダンスシーンもいやらしさよりかっこよさの方が勝ってるから、いやらしい気持ちでR-18指定に期待するとがっかりしそう😂

16mmフィルムで撮られた映像はずっとザラザラしてたけど、1番それが効果を発揮したのはラストシーンだと思う。
実際はすっごい綺麗なはずの真っ青な空や海を撮ったドライブシーンが、触れたら痛そうなほどザラザラトゲトゲした空や海に映ってるのが迂闊に近づいちゃいけない世界に思えて心に残りました。
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