ケイスケ

ポゼッサーのケイスケのレビュー・感想・評価

ポゼッサー(2020年製作の映画)
3.1
なんとなくタシャはこの仕事に向いていない気がする😥

デヴィッド・クローネンバーグの息子、ブランドン・クローネンバーグ監督作。完全に父親ゆずりの独特な作風で間違いなく人を選ぶ映画。R18+だから当たり前か😅笑。

殺人を請け負う企業に勤めるベテラン暗殺者のタシャは、特殊なデバイスを用いてターゲットに近い人間の意識に入り込む。 そしてじわじわと人格を乗っ取り、ターゲットを殺害させた後は、乗っ取った相手を自殺に追い込んで離脱する。全てのミッションは手際よく行われていたが、ある日を境に彼女の中で何かが狂い始める。

クローネンバーグ関連だと彼の影響を受けている『TITANE/チタン』をレビューしました。何回も言ってて好きな人には申し訳ないですが、自分はチタンが全然好きじゃないです。身もふたもないですが、そこまでクローネンバーグの影響があるならクローネンバーグの映画を見たほうがいいし。

本作はクローネンバーグの息子の作品ということで期待していました。まず惹かれるのはこれでもかというくらいターゲットを刺したり突いたりするところですね。しかもそのシーンをやたらとアップにするもんだからキツい。血がゴボゴボしたりピューピューしたりするのが好きなのかしら。あと意識に入り込むときのグニャ〜っとなる演出好き。肉体変化の異常なこだわりは父親譲りですね。

ただチタン同様、そこまで面白いかというと何とも言えない。まずこの人格を乗っ取る殺し方の設定が曖昧すぎて「なんで?😶」と疑問が先に出てきてしまう。はっきり言ってしまえばアイデア一発だけに感じられた。チタンみたいに性別の変化を描きたいのはわかりますが…。

デヴィッド・クローネンバーグも人を選ぶ作風で自分も苦手な作品はありますが『スキャナーズ』や『クラッシュ』は大好きなので次回作あたりでめちゃくちゃハマる可能性もあるかも。引き続き監督作は鑑賞したいと思います。