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MOTHER マザーのpherimのレビュー・感想・評価

MOTHER マザー(2020年製作の映画)
3.8
長澤まさみ圧巻の体当たり演技。17歳の息子へ金目的での祖父母殺害教唆を図った母親めぐる実話ベースの衝撃作。殺人を犯した少年にとって、男を誑かし続ける母とは何だったか。その単純でなさを捉える監督大森立嗣の渇いた視線を、児相職員演じる夏帆の終始揺れる潤んだ瞳が際立たせる。

長澤まさみと夏帆は『MOTHER マザー』の役柄上つねに厳しい対峙を迫られるのだけれど、終盤のあるシーンでふと『海街diary』の姉妹役で見せた愛情深いつながりが蘇ったかのように感じられた。表現されるものの下地に演者同士の関係性がつかのま露出したようでもあり、極めて濃密な一瞬だった。