親のネグレクト等の問題で子供が学校に行けず、それどころか犯罪にまで手を染めさせられること、しかもそれが実際の事件を扱っているということで、『誰も知らない』に似てると思いますが、こちらはヘタに母親とだけの世界を17年作ってしまったことによる共依存がさらに問題を難しくしてしまったんだなと思います。
現実の少年には幸せになってもらいたくて、映画帰りに思わず原案となったルポの文庫を買ってしまった…。
この作品は母親役が成功するかどうかで評価が決まると思うのですが、長澤まさみは年々ただ美しいだけではなく、凄みも出てきて素晴らしかったです。
阿部サダヲも子役2人も上手くて世界に没入できました。
ただ、大森監督は『タロウのバカ』でもそうでしたが、ただストーリーを追うだけで作品としてのメッセージが浮き彫りにならない作風なので、何かこうso what?な気持ちになります…。できれば、『日日是好日』みたいな作品を観たいです。