共依存って、たぶん治らないんでしょうね。指摘されても矯正されても。
治ったと思っても何かのきっかけで簡単に戻ってしまう。
子どもなんて、幼い時から刷り込まれてしまったらもう一生そのワールドで生きないといけない。悲劇だと思いました。
周平は間に合わなかったけど、冬華だけは救われてほしい。
ここまでされてもなお、母が好きというのが子どもなのだろうか、
胸が痛くなりました。
何度も逃げるチャンスはあったのに、そこで母への愛が勝ってしまうのも共依存の悲劇。
機能不全家族が外部から悪（川田遼）を呼び込んで、ズルズルと切れずさらに悪の連鎖にハマる。結局抜け出さない限りよくはならないということ。悪いものなら親でも切らないといけないが、切れない弱さがそこにある。
保護者として不適格な保護者に対して、子どもを保護する権限が日本はなさすぎることがこうした犯罪を生んでいる。
ネグレクトされている子、虐待されている子を国が保護してきちんと教育してあげればどれだけ国の財産になるかわからないのに。
＜ストーリーについて＞
どうして秋子が堕落していったのかが、画面だけでは少し不十分だったかも。
単に大学に行けなかったからだけなのか？ 両親・妹は真面目なのにいきなり底辺まで堕ちるものなのか？ 検証がもう少しほしかった。
＜役者について＞
長澤まさみの役作りに尽きました。
ド底辺なのに男にほだされてしまう、また男を呼び込んでしまう、「すぐヤレる」感は十分出ていました。
こういう役をたくさんこなして、もっと極めたらさらに面白いでしょうね。
周平役の新人・奥平大兼くん。彼の演出も良かった。
フリースクールでみんなに話を合わせていても目を泳がせている、
常識的なこととわかっていても母に言われるとそちらになびく時の揺らぎ、虚無感など、とてもいいです。これからたくさん出演してほしいですね。
