長澤まさみは言うまでもなく良いのだけど、周平役の奥平大兼の演技がすごく良かった。これから期待大。
親子を取り巻く周囲の人達との関係性は上辺だけで脆かったが、その分秋子と周平の間には切っても切り離せない絆があった。
しかしそれは綺麗な親子愛ではなく、やっぱり共依存だった。
秋子に関しては、光の宿っていない死んだ目が印象的。
破滅型と呼ぶのが正しいのか、常に本能の赴くままに行動して自ら悪い方向に行ってしまう所に憐れみすら覚えた。
この人の本質はきっと善とか悪とかではなく「空っぽ」なのだろう。
そう感じたのは、秋子のバックボーンがほとんど描かれていない為かもしれない。
事件の直前、数年ぶりに突然現れた周平を温かく迎え入れた祖父母のシーンが悲しかった。
