ゾロ

MOTHER マザーのゾロのレビュー・感想・評価

MOTHER マザー(2020年製作の映画)
3.5
実際にあった祖父母殺害事件に
着想を得た母と息子の物語

母と息子の気持ちは
全く、理解できない

途中、児童保育所勤務の
アヤさんが色々代弁してくれる

多感な息子には
響いた声も
母親には全く届かない



こんなのありえる?と思うが
逆にこれが今、起きている
リアルなのかもしれない

母の言葉も本心なのか?明確にされず
言葉だけを切り取ると今の世の中の
誹謗中傷とも重なり、嫌な気分になった

映画を観ながら
どんどん客観的になっていった



デジタル化や近所付き合いも減っている今
コロナ禍の追い打ちで、
非常事態宣言や密の禁止により
どんどん小さくなっていくコミュニティ

母との世界しかない子供は
こんなふうになってしまうのかな




情事や暴行、殺害など
過激なシーンは音声だけで
映像描写が極端に少ない

そして、自堕落な母を演じた
長澤まさみ からは
滲み出る嫌悪感がなく
歳を重ねても小奇麗で
どこか品があるように感じる

結局、母親の底にある
根っこの部分が表現されないので
いろいろ腑に落ちない感じで終幕
ゾロ

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