良い意味で微妙にミスリードを誘う日本語タイトルのセンスに脱帽です。
素朴で優しい、愛おしさを感じる人間愛に満ちた作品でした。
"MOTHER"を観た後だったので余計に癒されました。
凝った物語ではなく、寧ろドキュメンタリー的な作りの作品です、、、もとい、ドキュメンタリーと言うには綺麗に作られ過ぎな気がしますが、ドキュメンタリーか否かはもはや関係無く、素敵な映画でした。
現実にはもっと泥々として醜悪な面も多々あるかと思いますし、現場で働いていらっしゃる方は、「んなこと無理無理」と仰られるかもしれません。
そんな誰でも目が向いてしまう面ではなく、皆が日常に終われ見落としてしまいがちな、そして忘れてしまいがちな、人間の愛おしさが描かれており、作り手の人間愛、そして優しさ慈しみが作品全体、隅々から滲み出ていたように思います。
登場する人々の齢に近づく度に観直すと今は未だ見えていない、受け取れていないものを受け取れるかも、そんな気持ちになりました。
若い方には、人生の折り返し地点を確実に越えた辺りで観てもらえたら良いのでは、と思ったりもします。
枯れ葉を集める何気無いワンシーンが何だかとても沁みました。
その他印象深かったもの
・国による介護現場の違い
・イエスとマリアのレンティキュラーポスター
・指が震えてのシャッター２度押し
・スモーキーアイのマリア像
・ケティアディアニーナ
