画家と泥棒の作品情報・感想・評価・動画配信

『画家と泥棒』に投稿された感想・評価

画家が自分の絵を盗んだ泥棒に会いに行くドキュメンタリー。
前知識なしでの鑑賞がおすすめ(といってもびっくりするようなオチがあるわけではないけど)。
メインの2人のキャラが非常に魅力的。
とてもドキュメンタリーとは思えないドラマチックな展開は一見の価値あり。
ドラマとしてはすこぶる面白いけれど、ドキュメンタリーとしては極めてウソ臭い。

ずっと「ドキュメンタリーのくせに何でそんな絶妙なタイミングで絶妙な位置にカメラがあるの?」とか「そもそも警察は何やってんの?」とか「ぶっちゃけ、これ、何テイク目?」なんて思いながら見てました。

結末に、これぞ芸術の力がもたらす奇跡よと崇高な感動を覚えるか、ゲッスいロマンスだと感じて冷めてしまうかは、見る人の性格の良し悪しで分かれると思う。

当方、性格はひねくれてて下世話なもんだから、ハナっから「どうせそういうこったろう」という予想通りのオチに波が引いていくようにサーッと冷めた。「アホクサ」と。これがドラマだったら素直に感動してたんだろうけど。画家が「私は対象者の手に惹かれる」って宣った時点で、それが答えだし。要するに、そういうことなんでしょ?と。

早い話が、ニーチェの『善悪の彼岸』(「深淵を覗く時~」ってヤツね)。画家が自分の絵を盗んだ泥棒に興味を持ち、彼を描くことで取り込まれ、徐々に壊れていくさまには映画的興奮を覚えた。

芸術家は根本的に狂っているし、狂っていくもの。時に静かに、時に激しく。そして芸術家に限らず、対象に見入られてしまうのは世の常なんじゃないでしょうか。そういや、自分でも心当たりあるわ。
御統

御統の感想・評価

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配信サイトで鑑賞。
絵画を盗まれた画家と、
盗んだ泥棒のドキュメンタリー。

人間がそこにいるのには理由があると思う。
育った環境や僅かな運命のズレ、出会う人からの影響。
挙げればキリがなく、いくつもの要因が混在して今のその人を生み出している。
未来を変えるのは自分であり他者なのか。
たま

たまの感想・評価

3.5
ドキュメンタリーだからの迫真さが際立つ。

表情や空気感が、演技とはこれほどまでに違うのかと思い知らされた。

盗まれた絵画の作者バルボラと、盗んだ本人カールが対面する。

それだけでも信じ難いことだけど、バルボラは責めることなく、カールの絵を描きたいと提案し、カールもそれに応じる。

そこから生まれるふたりの関係。

完成した絵を初めて見た時のカールの表情が忘れられない。
波打つような感情を抑えきれず、自分の生きてきた人生が、頭の中で走馬灯のように巡っていたかのように、感情があらわになっていく。
見ているほうもつい心を動かされてしまう。

孤独だった子供時代を過ごしたカール、その後も薬物に手を出しまともな人生を送れずにいる。

元恋人からDVを受けた、過去の呪縛に未だ囚われているバルボラ。
経済的にも苦境にたたされている。
それぞれの葛藤の中、生きているふたり。

そして、ラストに映し出された絵画。
しばらく身動きが取れなくなるほどの衝撃だった。
未視聴の方はネタバレは勿論、何も情報入れずに観ていただきたい作品です。

内容はある画家と、その絵を盗んだ泥棒を追ったドキュメンタリー。
何故その絵を盗んだか、そして絵の行方は…?といったミステリーかと思ったらとんでもない!
奇妙で不可解だけどリアルで生々しい人間ドラマ、
まさに『事実は小説よりも奇なり』なお話でした。
この二人も相当な変わり者だけど、これは面白いドキュメンタリーが撮れると踏んだ監督、あんたが一番凄いよ‼︎

心の琴線に触れた時の人が産み出すエネルギーの凄さよ、こちらまで心が震えた、これぞドキュメンタリー。
22年49本目
ドキュメンタリーである事は驚異的だけど、ラストシーンは賛否両論だろうな...
大どんでん返しか、伏線回収して最後にホッコリ、を期待してたので...
hst

hstの感想・評価

3.5
それぞれ別々に幸せになってほしいと思った
人は近くにいる人からとても影響されるので選んで生きなければいけない
彼女のボーイフレンドはとても分かっている人だった
H

Hの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ドキュメンタリーとしては出来すぎているかなと感じた。

オイスタインが、「他人の苦しみを見つけては、アトリエに持って帰ろうと、そうやって世界を見てる。」と言うと、バルボラは
「苦しみにも美が無ければならない。」と答えてたのが印象的。

ベルティルも「バルボラは暗い面ばかり知りたがる。インスピレーションを得るのだろう。」と。

もしかしたら、もうベルティルを描くことは無いのかもしれないけど、友情は続いてほしいな。

映画の内容とは別に、世界一人道的と言われるハルデン刑務所や手や首にタトゥーが入ったノルウェーの美容師さんを見られたのが良かった。
絵を盗まれた画家と盗んだ泥棒。
自分の描かれた絵を見たシーンが凄すぎた。画家も泥棒もそれぞれのストーリーを生きていて数奇な交わり方をしててよかった。エンディングの入り方のかっこよさno.1
え、これドキュメンタリー???
HK

HKの感想・評価

3.7
てっきりドラマ映画だと思って見始めたらドキュメンタリー作品でした。
我ながら何やってんだか。
しかし、最初は戸惑ったものの、だんだんとこの不思議な展開に見入ってしまいました。
ノルウェーのオスロで実際にあった事件であり、画家も泥棒も本人です。

ある2枚の絵画がギャラリーから盗まれ、犯人は捕まりますが絵は出てきません。
犯人は犯行当時極度にラリッており、全く記憶がないほどのヤク中。
そこで画家は、出所後の犯人をモデルにして絵を描きたいと本人に申し出ます。え?
カメラはこの女性画家とヤク中ジャンキーのその後の不思議な交流を追います。

本作を観て、ドキュメンタリーにはやはり劇映画とは違った感動があるもんだとつくづく実感しました。
多少の罪の意識もあって仕方なくモデルになったそのジャンキーの泥棒が、自分が描かれた絵を見たとき、その精緻に描かれた自分の姿に驚き、まともな言葉も発することもできず、ただただ涙を流します。
泥棒本人でさえ予想していなかった涙を見た時、見ているこちらにも涙が。

その涙の理由、感動の理由を的確に説明せよと言われても、私ごときにはとても無理です。
私の稚拙な表現であえて言うならば、これが芸術の力というものかもしれません。
そして、演技ではなく、本当に人が感動したときの生の姿を見たことによる感動かもしれません。

久々にドキュメンタリーの持つ力を実感。
なぜこの二人の交流がこんなに私の胸を打つのかも私には言い表せません。
そして本作の最期、彼女が新たに完成させた絵を見た時、何とも言いようのない不思議なこの二人のピュアな交流、心の繋がりにあらためて感慨を覚えます。
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