ジョー

僕が跳びはねる理由のジョーのレビュー・感想・評価

僕が跳びはねる理由(2020年製作の映画)
3.7
メカニズムと感覚

自閉症でない私達が美しいと感じる映像の連続で描かれるドキュメンタリー映画。こんな事を言ったら当事者の人たちには喜ばれないかもしれないが、映像美だけでも見る価値があるくらい映像にこだわっている。

そして理解不能なものとして長年差別を受け続けてきた自閉症について、
実際の思考回路と感情の出方を文章化することで、より親しい存在に感じさせてくれる。自閉症の方が難しい文章を位置文字ずつスラスラと構築していく文字盤話法(?)は見ていて驚きだった。頭の中では起こっている状況を理解して自分の言葉で発する準備までは完璧に出来ているのだ。出口が非常に複雑で、諦めてしまったり行動で省略してしまったりする。

無知ゆえに人を傷つけることは多々ある。それが意図しないものであれば構わない、訳がない。そう思える人には勧められる作品。
ジョー

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