イースタン・プロミスのヴィゴ・モーテンセンが監督・脚本・主演・作曲を手掛けた監督デビュー作。まるでバーブラ・ストライザンドやクリント・イーストウッドの様に音楽まで手掛けた本作は自身の半自伝的な作品なんだそうです。劇中での主人公は同性愛者として描かれていますが、ここは創作なんでしょうね。
映像もキャストも素晴らしいものでしたが、ランス・ヘンリクセンが演じた父親が(若かりし頃はスヴェリル・グドナソンが演じた)本当は家族を愛しているのに、あまりにも傍若無人な振る舞いにかなり共感が削がれた感あり。
怒鳴り散らす。物にあたる。暴力も振るう。でも本当は愛しているんだ…ってちょっと我儘が過ぎません?愛する事に不器用なのは仕方ないですが、それを改めようとせず、これが俺なんだから解ってくれ!って言うのは自分としては受け入れ難いものがありました。
例えば、俺は時間にルーズな性格なんだから毎日会社に遅刻しても許してくれ!…なんてまかり通るわけないですよね?個人的にはそれと同じレベルに感じてしまいます。
まぁ監督のパーソナルなものだから作品としてはそれで良いですがね。自分には響かなかったって事で。