読心術と傲慢なメンタリストは紙一重
フリーク（化け物）を撮り続けたデルトロがギーク（獣人）を人に視る
酒は飲んでも呑まれるな、そこに「絶対」はない魔なる飲み物ぞ（ｱ､ｿｰﾚ🍻
ギレルモ・デル・トロの新たな境地！
と称賛の気持ちは浮かぶものの、でも！デル・トロに求められてるのこれじゃなくなくなーい！！！？
と相反する気持ち浮かんでは消え、浮かんでは消え最後に浮かび上がったのは…
まあ評価点が示す通りです。ハイw
結局は「コンプライアンス」という化け物に喰われた（敗北）した映画なんじゃないかなーと…
映画フリークでもあるデル・トロ監督の事ですから映画『怪物團』も着想に入っているのでしょう。「怪奇サーカス（パレード）」として障碍や身体異常を持った人たちを"過激"に客寄せパンダとして扱った「負の歴史」がある。
と言っても、当時としては現代以上に"差別"が色濃かった反面、そういう方たちの限りある"職場"という全否定できない陰陽の面があります。
そういう"怪奇好き"のデル・トロ監督自身も"好奇"の幼少時代を送った事は隠しようがないはずです。
この分野は『グレイテスト・ショーマン』も案外扱っていて、その映画は"偽善"という面も多少匂わせながら、そういう"偏見時代"の「更新」を試みた面もあるのです。
さて、この映画でそういうジャンルが大好きで大得意なはずのデル・トロ監督が挑戦、または仕掛けた事は？？
と問うと"ちゃちい"印象が拭えないんですよね…
もうそれも"過激"を装っていながら恐る恐るのおよび腰が透けて見えくらいの"忖度・配慮"が窺える始末…
それでいて、墮胎児の標本には「人権」がないんだからいいよね！いいよネ！？とウキウキしながら唯一ビジュアル的「クリーチャー（フリーク）」をCG表現してる所は、開いた口が塞がらないくらい控えめに言って"ドン引き"です…（勝手な物言いw）
否定から入ってるので全否定に見えるかもしれませんが悪しからずw この映画が個人的にまず思ったのが"配役の妙"があるな！と
トニ・コレット、ウィレム・デフォー、ロン・パールマンの顔面が濃い"フリーク"な方たち（侮辱の意味はなく"怪演"という意味で）があと引くようなフリークでギークな"役柄ではない"所に配役の"思惑"が生じているんですw
だって、ウィレム・デフォーさんなんか『ライトハウス』でも『スパイダーマン:NWH』でも"怪演"を見せたばかりで、完全にハイハイ、フリーキー、フリーキーでしょ？を"外してくる"上に、彼以外の挙げた方たちは"が為に動く"えぐい人物像のキャラクターではないのです。
そこに真の意味で"人間に怪物（フリークでありギーク）を見出す"という、序文の「ギークを人に視る」に繋がってくるわけですよw
でも、この映画に必要なのは"遊び心"。
デル・トロ監督の"好奇な熱視線"があまり伝わって来なかったんですよね…
"現実主義"なアーティズムがライティングから窺えても、個人的に感じたのは、ケイト・ブランシェットさん扮する心理学者のアジアンテイストと高級さが一体になった内装の造形のみ…
お話としては、『世にも奇妙な物語』や藤子不二雄A先生の『笑ゥせぇるすまん』に見られるような「短編」話に近い印象を受けて、「お酒」「絶対」「破滅」と随所に伏線は張り巡らしてはいるんです。
『シェイプ・オブ・ウォーター』でもなぜか制作であるだけの『アントラーズ』にも八つ当たり的に"脚本が弱い"ような事を個人的に発し続けていて、この映画の"テーマ"としての重きが"脚本"にあるので"何倍も進歩"したようには思えるのです。
でも、そこを"一歩秀でた"物語にするには、要素として「SF」や「ファンタジック」なビジュアルがこの監督には求められてるいるんじゃないかと…
具体的に何がというと、「お酒」の用い方はもっと過去の回想に"胸クソ"として効果的に伏線を張れたし、"オチ"として「ル○プ」が最大限に効果を発揮したんじゃないかと…
「ル○プ」というか、最初のギーク（獣人）は"本当は誰だったか？"
ここにちょっとした"イタズラ心"を介在させるだけで「ナイトメア・アリー」（袋小路的な？）な意味合いを真に実感させ得たかも知れない…
と妄想が捗ったんですよねw
確認はとれてないが、改案と共にここに"ある人物"を再出演させるだけで少なくとももっと"黒く"光る演出になったはず…（何を言ってるかわからない方はネタバレを介して訊いてくださっても良きことよ！///）
ラストショットのブラッドリー・クーパーさんのこれまでの俳優としての"印象を覆す"演技だっただけに、そのショットさえも"予想できた"のも惜しいところ！
ケイト・ブランシェットさんは素肌にジャケット主義よ🖤（そこには深ーい深ーい理由があったりなかったり？）
