むぅ

裏アカのむぅのレビュー・感想・評価

裏アカ(2020年製作の映画)
2.1
裏アカと言えば、裏アカなのだ。

繋がっている実際の友人はごく僅か。FilmarksにはFilmarksの、私なりの世界がある。
嘘偽りはないけれど、言うつもりのない事はたくさんある。

TwitterもInstagramもアカウントを2つ持っている。
この主人公のような使い方ではなく、友人・知人と繋がっているアカウント、趣味や好きな芸能人をフォローするためのアカウントがある。どちらも閲覧専門だが、TLが見やすくなって便利だ。裏アカというよりは、別アカというつもりでいる。

ふとしたきっかけで裏アカを作り、際どい写真を投稿した主人公。そこに寄せられる予想外の反応の大きさに戸惑いつつも快感を覚えていく。そんな中、1人の男性と会うことにするのだが...。

もっと切り込めた、と思うのだ。
『私の知らないわたしの素顔』では、自分を偽る罪悪感よりも求められる快感で"本当の自分"と"SNSでの自分"の境界線が崩れていく様を描いていた。
『オッドタクシー 』では、SNSにあげたたった1枚の写真といくつかの呟きで簡単に住所が暴かれてしまう様をサラッと描いていた。

SNS、スラックラインと似てるなと思う事がある。
手軽だし、楽しみ方は人それぞれたくさんある。自己表現も出来る。
けれども、実はかなりの集中力とバランス感覚が必要。
気を抜いたら落ちるし、下手したら怪我をする。

どんな人にも裏表はあると思う。
そんな二面性の"裏"側から、"本当の自分"の姿に気付かされる主人公を描きたかったのかもしれない。
でも出来れば"裏"だけではなく、斜め上や真下から切り取って欲しかった。そして裏表だけではなく、側面を描いて主人公を立体的にして欲しかったと思ってしまった。

「CDってWiFiなくても聞けるから便利だよねー」
先日、まだ幼い子がそう言ってるのを聞いて震撼してしまった。
友人の子供の
「昭和って恐竜いた?」
にも泣かされたばかりなのに。
別の友人にその話をしていたら
「それ呟いたらバズりそうじゃない?」
と返答がきた。
なるほど、その感覚は無かった。

スラックライン、どうやらスピード感覚も必要らしい。
スピード感覚は半ば諦め気味だが、バランス感覚は保っていきたい。