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さよなら、私のロンリーのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

さよなら、私のロンリー(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

詐欺師の両親に育てられた女性の話。

『万引き家族』ならぬ、“詐欺師家族”みたいな話なのだけど、その語り口はとてもユーモラス。
詐欺師と言っても小額しか盗らない両親の小悪党ぶりであったり、異常な低音ボイス&所々でシュールな動きを見せる主人公も面白い。

物語的には、両親からの愛に飢え、依存している主人公の解放が描かれていく。
自分がやりたかった事、求めていた事を実行する事で、まさしく暗い産道から産まれ直す主人公の姿が印象的。

ラストの返金金額が525ドルだったのは偶然なのか、計算なのか。
どちらにせよ、両親にとっては子供ではなく、ただのビジネスパートナーだったという事なのだろう。
主人公はビジネスではなく、本当のパートナーを手に入れて、映画は終わる。

ちなみに、主演のエヴァン・レイチェル・ウッドはマリリン・マンソンの元恋人であり、彼から洗脳や虐待を受けていたとの事。
本作の主人公と重なる様で、まさに彼女だからこそ演じられた役柄なのかもしれない。
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