けーな

情婦のけーなのレビュー・感想・評価

情婦(1957年製作の映画)
4.7
実に面白い。とても60年前の映画とは思えない。古い映画を敬遠する人も、ぜひ観て欲しい。

どんでん返しが、数回、起きる。終盤に、「もしかして、これは⁈」と、読めた気がして、それが当たった時には、ムフフとなるのだが、その後に、さらに予期せぬ展開になる。

今作は、アガサ・クリスティの「検察側の証人」が原作。本の方も、結末を知って読んでも、とても面白いらしいので、読んでみなくてはと思う。それにしても、今作は、邦題で損をしている。映画の原題は、原作と同じく、「Witness for the Prosecution」。 今作は、法廷物のミステリー。ハラハラする裁判が見ものなので、この邦題では、それが伝わらない。

未亡人殺害の容疑者を演じたタイロン・パワー、その妻役のマレーネ・ディートリヒ、老弁護士役のチャールズ・ロートン、それぞれが、はまり役で、とても良かった。そして、何より、ビリー・ワイルダー監督の素晴らしさを改めて痛感した。
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